高嶋慈|エイチエムピー・シアターカンパニー 松本雄吉 勝手に没後10年企画 リーディング公演『KANIDENKA』
概要
本記事は、大阪を拠点とする劇団・エイチエムピー・シアターカンパニーが、劇作家・松本雄吉の没後10年を機に企画したリーディング公演『KANIDENKA』を紹介している。構成・演出は同カンパニーの俳優で、維新派に一時在籍していた髙安美帆が手がけた。リーディング公演は、大がかりな演出を排し、「声に出して読む」という戯曲の本質を抽出し、戯曲の構造を浮き彫りにする。本作では、鳥瞰的な視点と地面に這うような視点が共存し、街の看板やメニューなどの「演劇の台詞ではない言葉」を取り入れる手法が用いられ、都市の路上を舞台に、ジェンダーやアーカイブといったテーマが描かれる。2026年7月2日から5日まで大阪・一心寺南会所で行われたこの公演は、声とリズムによって戯曲を立ち上げるリーディングの可能性を提示した。
(出典:artscape)