サスペンス、コーヒー、クィアの時間。敷根功士朗「宙ぶら輪廻」(Kanda & Oliveira)レビュー(評:藪前知子)
概要
東京都現代美術館の学芸員である藪前知子が、船橋市のKanda & Oliveiraで5月16日から6月13日まで開催された、敷根功士朗の初個展「宙ぶら輪廻」をレビューした。本展では、映像、彫刻、パフォーマンスを横断する作品群を通じて、現代の環境における身体感覚と社会的回路のあいだの宙吊り状態や、記録と記憶、現実と再現のずれが探求された。会場では、ショート動画的な「ハイライトの連続」への関心から出発し、因果から切断された「結果」だけが反復される状況が提示され、観客の心理が映像の形式に侵食される様子が捉えられた。また、ギャラリーではマルタ・パルミエーリの個展「刻層 / STRATA」も併せて開催され、1階では敷根の《Affection: Warm like Paris in the Month of May it was》(2019)も鑑賞可能であった。
(出典:Tokyo Art Beat)