孤高の画家の実像と、光と闇の写実に迫る。「没後50年 髙島野十郎展」(渋谷区立松濤美術館)をレポート
概要
東京・渋谷区立松濤美術館では、20世紀の洋画を代表する画家、髙島野十郎の没後50年を記念した過去最大規模の回顧展が開催されています。本展は、特定の美術団体に属さず、独自の信念に基づき精緻な写実を追求した「孤高の画家」としての実像を、多角的な視点から描き出します。
展示は全4章で構成され、代表作である「蝋燭」や「月」を主題とした作品に加え、初公開作品や関連作家の作品など約170点が展示されています。野十郎の画業、人間関係、滞欧経験、そして彼の表現の根底にある仏教思想との関わりを辿ることができます。
晩年まで渋谷や青山にアトリエを構えていた野十郎ゆえに、会場の松濤美術館は彼が実際に過ごした土地との深い繋がりを感じさせる場所となっています。本展は、死後長らくその全貌が十分に知られてこなかった野十郎の芸術世界を改めて概観する貴重な機会となっています。
(出典:Tokyo Art Beat)