異なる文化的背景を持つ10名の女性アーティストが描く“断層線”。不可視の権力構造を探るグループ展「Fault Lines」(BUoY)レポート
概要
東京・北千住のBUoYで7月10日から7月15日まで開催されているグループ展「Fault Lines」は、ロンドンを拠点に活動する日本人アーティスト、村口麻衣(Mai Muraguchi)を中心とした10名の女性アーティストによる展覧会である。日本、アメリカ、韓国、中国、台湾、トルコ、カザフスタン、インド、パキスタンと多岐にわたる異なる文化的背景を持つ作家たちが、それぞれの個人的経験や社会状況を出発点に、当たり前とされてきた価値観や規範、不可視の抑圧的構造を多様な表現手法で浮かび上がらせている。村口麻衣は日本でグラフィックデザイナーとして活動したのちアーティスト活動を始め、2年ほど前からロンドンに拠点を移した。近年は女性の行動や内面に影響を与える社会的記号などをテーマに創作を続けている。本展にフェミニズムや社会的・政治的視点から権力構造を探る多様な国の作家が名を連ねる背景には、ロンドンで出会った彼女たちが、異なるバックグラウンドを持ちながら共通の感覚を持つことに驚いたという自身の経験がある。「断層線」を意味する展覧会タイトルには、「(参加アーティストたちは)使っているメディアやコンセプトは少しずつ違うものの、あるひとつの点では交差する地点があり、それが社会に断層のように積み重なって新たな接点になるのではないか」という村口の思いが込められている。
(出典:Tokyo Art Beat)