影山幸一|バンクシー《花束を投げる男》──人権とは何か「毛利嘉孝」
概要
本記事は、東京藝術大学の毛利嘉孝氏が、グラフィティ・アーティストバンクシーの代表作『花束を投げる男』を通じて、パレスチナ紛争における人権や表現の自由について考察したものです。毛利氏は、バンクシーが2003年、イスラエルの軍事力に対抗するパレスチナ人の抗議運動をモチーフに、石ではなく花束を投げる男を描いた背景について解説しています。この作品は、武力による支配に対する非暴力の抵抗としてのアートの可能性を示唆しており、落書きなのかアートなのかという問いを投げかけています。また、毛利氏はバンクシーの活動が持つ「反美術史的な表現」としての側面や、都市の記憶や歴史、権力と抵抗をテーマにした社会批評についても論じています。さらに、ブリストルのパンク文化やヒップホップの影響を受けたバンクシーの背景や、彼の匿名性が持つ意味についても触れられています。
(出典:artscape)